- 3.11キヲクのキロク〜市民が撮った3.11大震災記憶の記録
- NPO法人20世紀アーカイブ仙台 著、編集
レビュー
「市民が撮った」とある通り、市民から寄せられた大震災直後とそれ以降の様子が収録されている。twitterでの呼びかけをきっかけとして集められたそれらの写真には、街の様子、人々の表情、地震が生活にどう影響したのかということが垣間見える。炊き出しに並ぶ人々、共同生活の様子、閉鎖された店舗、営業を再開した店舗、情報を求め街角のモニターに集まる人々の様子など、当時の街とそこにある生活をイメージできる内容。“市民目線”の貴重なアーカイブ資料である。NPO法人20世紀アーカイブ仙台による企画・編集だが、地域のNPOによるこのようなアーカイブ活動の役割は大きい。市民自らであるからこそ、である。
この発刊に合わせて、全国で(海外でも)パネル展も展開された。
2013年に続編の「3.11キヲクのキロク、そしてイマ。」も制作され、震災以降の様子を定点観測として記録、発信し続けている。
レビュー:岡井 健
- 項 数:330ページ
- 仕 様:30.4 x 22 x 1.6 cm
- 発行日:2012年3月3日
- 出版社:NPO法人 20世紀アーカイ ブ仙台
- 定 価:2,000円(税別)