▼南に広瀬川を望む河岸段丘のまち

 八幡は、仙台中心部に広がる広瀬川の河岸段丘である上町、中町、下町段丘面に立地し、大崎八幡宮付近から広瀬川に向かってなだらかな南斜面になっています。そのため、段丘の高低差を利用することにより、容易に日照を確保したり、青葉山や広瀬川を眺めながら暮らすことができる住宅の建設が可能です。

<仙台中心部における広瀬川の河岸段丘の分布>

▼段丘崖に沿って屋敷内緑地の連なるまち
 段丘崖(地形に段差が生じた段丘の境界)には樹木が生い茂り、屋敷林と連なって緑地を形成しています。これは、八幡の景観を特徴づける要素のひとつとなっています。一方で、段丘崖は南北を貫通する道路を分断しています。

<八幡の等高線、斜面緑地、歩行者ネットワーク>


<八幡の断面:A-A'>



▼身近に四季を感じる眺望をもつまち

 八幡は、南を広瀬川と青葉山、西を大崎八幡宮の‘鎮守の森’や文殊山などの自然環境に囲まれ、それらを多くのビスタポイント(眺望場所)から眺めることができます。中島丁や角五郎丁では、屋敷林の樹木や切り通しに用いられている石垣が特徴的な街並みを形成する要素となっています。このように自然に恵まれた八幡では、身近に四季を感じながら暮すことができます。

 

<ビスタポイントの分布、中島丁通・角五郎丁通から視認できる樹木と石垣の分布>
<段丘崖から南へ青葉山を望む>
<国道48号から西へ文殊山を望む>
<中島丁通の屋敷林と石垣、西へ文殊山を望む>

<八幡のパノラマ写真:広瀬川対岸からの眺め>

▼自然度の高い植生が分布するまち

<現存植生分布図:仙台市現存植生図 (平成6年度調査)より>
<スギが鬱蒼としげる参道>


 仙台市現存植生図によると、広瀬川の崖面に自然植生であるケヤキ群 落が分布し、青葉山や国見の丘陵は自然度の高いクリ-コナラ群落が中心の植生となっています。大崎八幡宮「鎮守の森」の植生は、「仙台市現存植生図」で市街地に分類されていますが、大崎八幡宮建立以来の植林地であり、現在自然度の高い森林と言えます。

▽大崎八幡宮「鎮守の森」の植生
 大崎八幡宮「鎮守の森」の植生は、一言で表現すれば、スギ・アズマネザサ群落となっています。高木層(15〜24m)は、樹齢数百年のスギ老齢木が優先し、所々にアカマツ、ケヤキ、コナラ、カスミザクラ、イヌザクラが混生しています。亜高木層を欠き、低牧草(1〜3m)にはヤブツバキ、アオキ、エノキが優占し、ムラサキシノブ、クサギ、ツリバナ、サワフタギなども比較的多く出現します。草木草(1m以下)は良く発達しおり、アズマザサ、ヤブコウジ、ジャノヒゲ、オオバジャノヒゲ、ドクダミ、ハエドクソウ等の草木類やナライシダ、セマイヌワラビ、ヘビノネゴサ、ミゾシダクマワラビなどのシダ植生が多く出現します。
 なお、西側の平地のやや湿性地の林床には、アズマザサを欠き、スギ-ヤブコウジ群落を形成する部分もあります。
 スギ林内部は、雑木林(コナラ群落)のそれと比較し、冬期の保湿効果が高いと言われており、本社業においても林床には、シロダモ、シラカシ、マサキ、ネズミモチ、チャノキ、ヤツデ、シュロなどの暖地系要素の常緑広葉樹がかなり多く侵入しています。これは野鳥などの小動物の運搬によるものと考えられます。

 

<<はじめにへ  探検(2)へ>>