まちの将来像を描く

荒井東地区まちづくり

鉄東西線の東のターミナル・荒井駅の南側の土地区画整理事業を基に、官民連携による低炭素なエコタウンをめざすまちづくりに取り組んでいます。

荒井東地区まちづくり

地下鉄東西線ターミナルで進む次代のまちづくり

 仙台駅から東に約6km離れた荒井東地区では、2015年度に開通する地下鉄東西線ターミナル・荒井駅(仮称)の建設と並行して、土地区画整理事業が進んでいる。仙台東インターチェンジにも隣接する交通結節機能を活かした仙台東部地区の中心となる新市街地で、約34haに将来は3,100人(1,600戸)が住む計画である。

 震災前から始まった事業であるが、被災者を受入れる復興住宅(復興公営住宅300戸、防災集団移転用の住宅約60戸)が早期に整備(2014年4月には入居開始予定)され、仙台市震災復興計画(平成23年11月策定)において「エコモデルタウン」(特定のエネルギーに過度に依存せず、かつエネルギー効率の高い都市を目指すとともに、非常時にも安心な都市づくり)に位置づけられるなど、震災復興先導地区としての期待が高まっている。

地下鉄東西線ターミナルで進む次代のまちづくり

地元の想いに共感する民間事業者が集い「荒井東まちづくり協議会」が発足

 区画整理事業は、道路、公園等の都市基盤を整備・改善し、土地の区画を整え宅地の利用増進を図る事業で、保留地の売却によって事業費を賄う。事業性(保留地売却)が最優先のため、都市基盤整備と連動した計画的な土地利用や施設誘致、街並み形成、コミュニティづくりなどの「」は後回しになることが少なくない。

 荒井東地区では、早くから「まちづくり」を意識した区画整理事業を進めている。まずは、地権者有志が2009年9月から勉強会をスタート。大村先生(都市デザインワークス顧問)のアドバイスを受けながら目指すべきまちの姿を検討し、「安全安心」「低炭素」「コミュニティ」等がキーワードとして整理された。2010年2月に土地区画整理組合を設立、同年9月には勉強会の成果をふまえた「まちづくり構想」を発表し、まちづくりを共に進める民間事業者を募った。東日本大震災後は、震災復興とともに、エコタウンに対するニーズが高まった事もあり、意欲ある民間事業者が複数社参加し、共に研究会が重ねられた。その後、約1年間の準備会を経て、2013年1月「荒井東まちづくり協議会」が発足した。

 「荒井東まちづくり協議会」は、現在、土地区画整理組合と民間事業者8社で構成される。地区の長期的な価値向上につながるまちづくりの展開を目的に、会員相互の協力と仙台市との連携のもとに良好な市街地環境の整備・維持と各種まちづくり事業の構築・実践を行う。将来的には、公共的空間・施設・設備の維持管理や交流・賑わい演出等まちの運営を担う「を目指している。

 都市デザインワークスは、準備会の段階から事務局を担っており、協議会の運営を統括し、「荒井東地区まちづくり基本計画」の策定作業を進めてきた。

地元の想いに共感する民間事業者が集い「荒井東まちづくり協議会」が発足

「荒井東地区まちづくり基本計画」の概要

2013年1月に策定した「荒井東地区基本計画」では、5つの基本方針を掲げている。

  1. 仙台海手の拠点にふさわしい「交流・賑わいづくり」
  2. 自然共生と先端技術による「低炭素まちづくり」
  3. 地域と連携する仙台東部の「減災拠点づくり」
  4. 長寿社会での安全安心な暮らしを支える「コミュニティづくり」
  5. まちの持続的な発展に向けた官民学連携による「協働まちづくり」
「荒井東地区まちづくり基本計画」の概要

東西線開業にあわせた「街開き」に向けて

 荒井東地区では、地下鉄東西線の2015年度の開業にあわせた「街開き」を目指している。2013年6月現在、道路など基盤整備と並行して復興住宅や住宅の建設が進み、主要な施設の立地も見通しがつきつつある。

 設計や建設が進むと同時に、協議会では、シンボルロード、特に駅前道路とその沿道商業施設の街並みづくりや歩行者空間の創出のための、官民デザイン協調を協議している。さらには、に向けて、事業を具体的に検討している。都市デザインワークスは、引き続き、事務局として、協議会メンバーの個別の事業をまちづくりに結集しながら、次代のまちづくりを進めて行く。

東西線開業にあわせた「街開き」に向けて

関連情報

期間:2010~
継続中場所:仙台市
関連リンク:荒井東土地区画整理組合ホームページ