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ブックレビュー

Book Review

まちづくりに関する書籍をわかりやすくご案内します

新時代の自然資源論ー統合管理の方法論ー
文部科学省 科学技術・学術審議会資源調査分科会・編

レビュー


 3.11を経た現代では、エネルギー問題は喫緊の課題であるが、この本で取り上げている自然資源は鉱物資源や化石資源は対象としていない。特に、「資源」とは「人の働きかけ」によって「事物が資源になりうるもの」としてとらえており、「身近に資源はある、無いのはそこに目を向けさせる発想だという観点は、そこに関わる人や社会の問題を合わせ考える必要がある」と書かれている。これはまちづくりの視点と重なってくるものである。

 さらに第5、6章のパラグラフのタイトルを見ていくと、当法人が進める都市デザインのテーマと重なるものも多い。都市デザインもまた統合するデザインである事に改めて気づくとともに、故大村虔一先生も青葉山のキャンパス計画の際に地下水や分水嶺への影響など、計画の初期段階から見えない所へも注意を払っていた事を思い出した。

5 統合管理の必要性 (1)人間社会のパラダイム・シフトと資源の統合管理 (2)災害や気候変動に強い国土づくり (3)自然と共生する社会づくり (4)低炭素社会づくり

6 自然資源の統合管理の在り方 (1)流域管理の考え方 (2)分野横断的な対応 (3)分権的管理 (4)共同体による管理 (5)多様な関係者の参画 (6)Social Design の考え方 (7)指標開発。モニタリング等 (8)サステイナビリティ、サイエンス

レビュー:佐藤 芳治

この本を参考にしたプロジェクト


  • ILC計画を契機としたまちづくりビジョン作成業務

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  • 項 数:256ページ
  • 仕 様:21.2 x 14.8 x 1.4 cm
  • 発行日:2010年10月
  • 出版社:クバプロ
  • 定 価:2,700円(税込)