まちの将来像を描く

雨宮キャンパス跡地まちづくり

東北大学は雨宮キャンパスの農学部を青葉山新キャンパスへ移転し跡地の売却を表明している。仙台の都心周辺のまとまった土地のまちづくりとして貴重なキャンパス跡地の都市デザインや土地利用の方針の検討を行った。

雨宮キャンパス跡地まちづくり

仙台都心周辺部の貴重な敷地

東北大学のキャンパス移転は、地下鉄東西線開通(平成27年度)が3年後にせまり、計画から現実へと変わりつつある。移転によって発生する雨宮キャンパス跡地は、その位置が都心周辺部の市街地にあり、面積が9.3haと大規模なことから、その利活用は近隣のみならず仙台全体のに大きな影響がある。

平成18年度には仙台商工会議所に「東北大学雨宮キャンパス跡地に関するまちづくり検討委員会」【平成18年12月報告書】を設け、東北大学、仙台市、宮城県、学識経験者が参加し協議を重ね、土地利用の基本方向が提示された。

仙台都心周辺部の貴重な敷地

まちづくり方針の具体的検討

しかし、その後の時の経過で、立地想定施設の他所への移転が確定し、また東日本大震災後の市街地防災性能の再考などによって、環境は大きく変化した。そのため仙台商工会議所に再度、東北大学、仙台市、学識経験者を加えたメンバーによる「東北大学キャンパス移転まちづくり会議」を平成23年10月に立ち上げた。

その下部組織である実務者ワーキングにおいて、協議用地取得の意欲を示している開発事業者等へのヒアリングや、市の期待するまちづくりの方向を探り、移転跡地の円滑な土地利用転換の方針について具体的検討を行い、「雨宮キャンパス移転まちづくり検討報告書」【平成25年4月報告書】に取りまとめた。

まちづくり方針の具体的検討

市街地再開発事業への期待

都市デザインワークスは、平成18年度委員会及び平成23年度会議の事務局を務め、毎回検討材料となる資料を提供し、関係者が方向性を共有できるようサポートしてきた。9.3haの広大な敷地を仙台の都心周辺複合市街地のあり方を提案し、土地利用転換の課題と解決手法を提示し、関係者との調整を経て報告書にとりまとめた。

今後は、「雨宮キャンパス移転検討報告書」を尊重する土地利用転換が図られるよう、東北大学と仙台市、開発事業者によるまちづくりが進む予定である。

図:まちづくりコンセプト(p9)+土地利用方針(p10)(平成24年度報告書より)

市街地再開発事業への期待

関連情報

期間:2006.4〜12、2011.10〜2012.4
場所:宮城県仙台市