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都市デザインワークスからのお知らせです。

【 法人設立20周年を迎えて 】

都市デザインワークスは、2022年8月16日に設立20周年の節目を迎えることができました。これもひとえに、市民主体のまちづくりを共に取り組んできたサポーターやパートナー、携わってきた地域の方々、お取引先など全ての関係者の皆様のお力添えあってのものであり、心より感謝申し上げます。

東北大学建築学科にて大村虔一先生に師事していた榊原(代表理事)と佐藤(理事・事務局長)が研究やまちづくり活動を通じて「市民に寄り添ったまちづくりの専門家」の必要性を実感し、それに共感した大村研OBが中心となって都市デザインワークスを設立しました。
初動期は、本業を終えたメンバーが土樋に構えたオフィス(アジト?)に夜な夜な集まり「仙台都市デザインマスタープラン」提案に向けた熟議と作業に勤しみ、大村研から受け継いだ「せんだいセントラルパーク」を書籍「都市デザインガイドブック〜せんだいセントラルパーク2006」にとりまとめたりと、私たちの都市に対する理念やまちづくりの実践手法などをカタチにして発信してきました。また、市民を対象に、まち歩きツアーマイマップづくり、まちづくり講座などを手掛けるとともに、仙台市内で活躍するまちづくり団体と共に情報発信や交流の場「仙台まちづくりカフェ」を運営したりと、助成金を活用して事業の幅とネットワークを拡げてきました。
この頃、大村先生が携わるプロジェクトにも参画。あすと長町のマスタープランや幕張ベイタウン雨宮キャンパス跡地まちづくりなどを通じて、都市デザインの技術を磨いてきました。

二日町にオフィスを移して間も無く、東日本大震災が発生。半年が経つ頃には応急復旧が落ち着き、住まいの再建や復興まちづくりについての検討が必要となってきた頃、南蒲生地区から相談を受けました。仮設住宅団地の集会所に毎週のように通い、住民と話し合いを重ね、潜在的なニーズを汲み取り、行政の様々な支援施策との橋渡しをしながら、地域が主体となる復興まちづくり計画をまとめていきました。その後も、六郷東部地区や名取市・閖上地区の復興まちづくりにも携わり、私たちが以前から進めてきた市民ニーズを計画づくりに反映していく技術や地域と行政の間でのファシリテーターの能力を活かすことができました。
一方、震災前から土地区画整理事業がスタートしていた荒井東地区では、地下鉄東西線に直結する新たな市街地形成のコンサルタントとして関わっていました。復興の旗印も加わり意欲ある民間企業が参画する荒井東まちづくり協議会が設立され、私たちは事務局として協議会の運営を統括し、「荒井東地区まちづくり基本計画」の策定作業を進めてきました。協議会と区画整理組合の解散後も理念を受け継ぎ、街を持続的に育てる組織として「一般社団法人 荒井タウンマネジメント」が設立され、榊原が理事・事務局長を務めています。仙台市第1号の都市再生推進法人の指定を受け、都市利便増進協定による荒井東1号公園スポーツパークの整備・運営など官民連携のまちづくりを着実に進めています。

設立10周年を迎えた頃、せんだいセントラルパークも次のフェーズに入りました。
豊かなパブリックスペースの楽しみ方を模索するため、まずは、公園や公開空地などでランチピクニックからはじめ、2015年には地下鉄東西線開業前の国際センター駅を活用して、多くの主体が多彩なプログラムを展開したピクニックパレード、2016年からは「楽しいコト、楽しいヒトに出会う」をテーマにしたプレジャーマーケット、2017年には広瀬川・大橋袂での「伊達な川床」など具体的に提案・実践してきました。それらの経験で実感したことは、パブリックスペースの魅力を高めるのは人であること。イベントを仕掛ける人、プレイヤー、その場を純粋に楽しむ人。これらの経験を踏まえ、市民が主役となって活躍できる仕組みづくりを提案した、2017年の仙台市市民協働事業「西公園パークマネジメント社会実験」を通じて、それは確信へと変わりました。
2018〜2021年度には、定禅寺通活性化検討会のコーディネーターとして、検討会の運営のほか、公共空間利活用グループの伴走支援、まちづくり基本構想の策定支援などを行ってきました。基本構想では、ひと中心の空間づくりを実現するため、片側1車線を削減し歩道の拡幅とともに、空間活用の様々なプロジェトが提案されました。私たちは、この基本構想を継承するエリアマネジメントを担う「一般社団法人 定禅寺通エリアマネジメント」の設立に加わり、今後はエリアマネージャーとしての役割に挑戦していきます。

2019年からは、パブリックスペースのマネジメントの実践として、地下鉄国際センター駅併設の「青葉の風テラス」の管理運営を民間3社共同で行なっています。私たちは主に公益的な自主事業を担当し、この場所の新しい価値を見出すプログラムを市民の方々と展開しています。

来年、2023年には、せんだいセントラルパークを構成する青葉山公園と西公園が全国都市緑化仙台フェアのメイン会場となります。全国から多くの人が訪れるまたと無い機会になります。これまで培った多彩な人とのネットワークを活かして、杜の都仙台を印象づけるプログラムを提供するとともに、緑化フェアでの取り組みが今後のせんだいセントラルパークに活かされるようにチャレンジしていきます。

法人設立20周年記念事業を計画中です。詳細は改めてご案内します。

今後とも、ご支援賜りますよう心よりお願い申し上げます。

2022年8月吉日
特定非営利活動法人都市デザインワークス
代表理事 榊原 進

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